| うの花のにほふ垣根に 時鳥（ほととぎす）早もきなきて 忍音（しのびね）もらす 夏は来ぬ 佐佐木信綱 |
| 【日々雑感】 15 ベルリンフィル ウイーンフィルと双璧をなすのがベルリンフィルハーモニー管弦楽団ですが、この両者の性格は全く異なるということが実際に聴いてみて分かりました。 私が聴いたのはパリのサル・プレイエルというコンサート会場で、サー・サイモン・ラトルの指揮によるシベリウスの交響曲第２番。 振幅の大きな演奏でたっぷりと聴かせてもらいました。 完璧なアンサンブル、無音から最強音まで自在に弾き分けるダイナミックレンジの広さ、痛いほど突き刺さってくる響きなど、超一流オーケストラの実力を遺憾なく発揮した演奏でした。 全てにわたって完璧な演奏で、この楽団がミスを犯すなどということは想像すらできません。 ウイーンフィルが洒落っ気のある人間性豊かな楽団だとすると、ベルリンフィルは電子制御された精密機械のような印象を受けます。 どちらが良いかは好みの問題ですが、いずれも世界最高水準のオーケストラであることは間違いありません。 (2012年7月2日） |
