| 野ざらしを心に風のしむ身かな 芭蕉 |
| 【日々雑感】 46 墨場必携 書は言葉を書く芸術ですから、どんな言葉を書くかということが決定的に重要です。 揮毫にふさわしい言葉を探すときに役立つものとして、和漢の名言名句を集めた市川米庵（1779－1858）の手になる「墨場必携」があります。 これは明治13年（1880）の刊行ですが、現在では様々な種類の墨場必携が市販されています。 私は、自分の考えや好みに応じて、ふだんから成語や漢詩、短歌や俳句などの詩歌を書き留めています。 いわば私家版墨場必携ともいうべきもので、書きたい言葉をすぐに探せるので便利です。 その時々の気分や感興に合わせて、自分の書きたい言葉を書きたいように書く、というのが書道の醍醐味です。 (2013年2月4日） |
