| 涼州詞 王翰 葡萄の美酒、夜光の杯。 飲まんと欲すれば琵琶馬上に催す。 酔うて沙場に臥すとも君笑うことなかれ。 古来征戦、幾人か回る。 葡萄の美酒 を夜光の杯に注ぎ、いざ飲もうとすると馬上で弾く琵琶の音が興を添える。 酔って砂漠の上に倒れてもどうか笑わないで欲しい。 昔から出征した兵士達のうち幾人が国に帰れたというのか。 |
| 【日々雑感】 36 錦帯橋 山口県岩国市にある錦帯橋。 木造の五連のアーチ橋が周囲の風景にマッチして、実に風情があります。 面白いのは橋のたもとにある「槍倒（やりこか）し松」。 江戸時代に、大名行列が他藩の城下を通るときには、槍を倒すのが礼儀とされていました。 しかし、小藩である岩国藩を通る大藩の中には無礼にも槍を立てたまま通ることがありました。 これに憤慨した岩国藩の武士たちは、わざと横枝の張った松の木を植え、大藩といえども槍を倒さなければ通ることができないようにした、というものです。 小藩の意地と、大藩の横暴に対し智慧をしぼって溜飲を下げた話は、いつの時代にも共感を呼ぶようです。 |
 錦帯橋と槍倒し松 |
