| 温恭 |
| 【日々雑感】 20 ファジル・サイ 鬼才、天才、ファジルサイというのは日本だけのキャッチフレーズでしょうが、ファジル・サイは異彩を放つトルコのピアニストです。 ステージでは決してお行儀がよいとは言えません。 パリで私が聴いたモーツアルトのピアノ協奏曲第21番では、始終体を揺らしながら足音を響かせたり、指揮者の準・メルクルがいるのに指揮するそぶりをしたりしていました。 しかしながら圧倒的なテクニックで情感たっぷりな演奏には思わず引き込まれてしまいます。 アンコールで演奏された「ブラックアース」は、ファジル・サイの代名詞とも言える曲で、哀愁を帯びた調べは深い余韻を残しました。 (2013年7月22日） |
 |
