【書と篆刻のコラボ】

8 長相思

長相思


長相思 李白

長相思,在長安。
絡緯秋啼金井欄,微霜淒淒簟色寒。
孤燈不明思欲絕,捲帷望月空長歎,
美人如花隔雲端!
上有青冥之高天,下有綠水之波瀾。
天長地遠魂飛苦,夢魂不到關山難。
長相思,摧心肝!

長く思い続けるあの人は、長安にいる。
秋の虫は金で飾られた井戸端のあたりで鳴く。薄霜が降りて冷え冷えとし敷物の色も寒々しい。
孤独な灯は薄暗く、思いは絶えんばかり。とばりを巻き上げて月を望み、空しくため息をつく。
花のような美人は雲を隔てたところにいるのだ!
上には青く果てしない天、下には緑の水がうずまく波濤。
天は長く地は遠く魂も飛んでいけない。夢に見ても魂は関山を越えられない。
長く思い続ける。心も体も砕かれんばかり!


長相思
【原寸:30㎜角】

摧心肝
【原寸:30㎜角】